桜吹雪と共に通り過ぎたものとは

金曜日、会社がお休みの日でしたので、母を連れて靖国神社と千鳥ヶ淵へ花見に行ってきました。

その日は折りしも靖国神社能楽堂において夜桜能が催される最終日。
以前来た時は能楽会場の周りには幕が張り巡らされて、昼間から中が見えないようになっていたのですが、この日は空いていて会場内に入れる!警備員さんがいるものの、座席には花見の人々が自由に座っていたので私たちも座ってみることに。靖国神社内で一番桜が見事なのがこのエリア。座った途端にさわーっと風が起きて、辺り一面桜吹雪。こんなところでお能が見られるなんてステキ。幽玄の世界ですわな。

見えにくいですが、客席に桜吹雪が。
薪に火が点される図を想像する。
最前列で見るとこんな感じ。
こんな席、どっかのお偉いさんが座るのかしら。
花筏の上をボートが行く。
水に向かって伸びる桜の枝々。



後のニュースによるとこの日はボート乗りの行列ができていたそうです。だって散った桜が水にたくさん浮かんでいて、桃色の水面を漕ぐことができますものね。よくまあそういうチャンスをみんな逃さないよな~と感心します。平日だよ?どんだけ桜好きなんですか。自分も含めて。

歩道に住まう猫。



そして、これ、わかりにくいのですが、左下に桜に埋もれる鴨が一羽。ずーっとじーっとそこにいて面白かったのです。

その鴨を眺めながら、書き入れ時に頑張るヤクルトさんから買った旧ミルミルを飲みました。(新しい名称が憶えられないが、ミルミル下さいというと出てくる)

九段下に到着した時は日が燦々と照り、風もなく、暑い~とげんなりしていましたが、能楽舞台ゾーンに足を踏み入れた頃から時折風が吹き始め、千鳥ヶ淵の歩道に移動した途端突風が何度も起こって、かなり豪快な桜の洗礼を何度も何度も受けとめました。母と「風と共に一体何が通っていくのやら?」なんてぇ話をしながら歩きました。もしかしたら今夜のお能を見に、桜をなぞりながら何かが歩道を通過していったのかもしれない。その風は能楽会場の方向へと走っていくのでありました。

母曰く「違う世に片足を突っ込んできた感」のある千鳥ヶ淵散歩。
神社にお堀に車の行き交う道路に、桜が舞い続ける不思議な春のひと時。
桜に酔いに酔わされた散歩となったのでした。

夕げには寿司。寿司といえば日本酒。
選んだのは越乃寒梅。
結局最後にがつんと酔わされたのは「梅」かいっ。

梅杯 その水面に 幻影の
桜一枚 浮かべほろ酔ふ

身体の中を何かたくさんのものが通り過ぎた。
桜が放つものは良いものだけであろうか。
幻想は酔いと共に廻るのでした。

コメント

  1. より:

    綺麗ですね~。散った桜の水面がほんとに綺麗です。
    こむさんの写真素敵です。お上手ですね!
    日本人だけでなく韓国人も桜すきですよ。
    私は今年も花見にいけませんでしたが・・

  2. より:

    ●李さん
    いや~水面に溜まった桜をとにかくバシバシ写しまくりました。
    なんとか載せられるような写真を選んで載せてみましたわ。
    お褒めの言葉、ありがとうです!
    韓国にも桜並木とかあるのかな~
    倉庫のみんなで花見ができたらステキ~

  3. stow より:

    札幌の桜はまだ先です~。
    咲き始めた頃には、世の中(北海道以外)から桜の話題なんて消えているのでちとさみしかったりします。
    桜色と地面の緑、カラフルなボートが春の行楽の雰囲気いっぱいですね。

  4. より:

    ●stowさん
    美しい桜をカメラにおさめるのは難しいですね~
    こういう時に一眼レフがほしくなるのです~
    というか、手ブレしちゃうから三脚か。
    そっか、北海道はまだなのですね。
    これからゆっくり待って、楽しんでくださいましね。

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