「ソロモンの指輪」
「マリポーサの花」
http://archive.kageki.hankyu.co.jp/revue/backnumber/08/snow_tokyo_solomon/index.html
今頃っ。
終わったのに今頃感想っ。
とにかく「ソロモンの指輪」が観たかったので、悩んだ末にぎりぎりで観てきました。
荻田浩一さんの最後のショー。
また外部演出家みたいにして帰ってくることもあるのかな?
わからんから、とにかく観ておかなきゃ!
オギー作品は絶対2階席から観たいので、探しました。
2階席A席の最前列ドセンター。(今年はドセンター運があるらしい)
ただ7列目って前にバーがあるから、銀橋が丁度見えない、ってことを始めて知りましたわ。前のめり禁止だし。だから控えめに前のめったり、逆に低くなってバーの隙間から見たり。
でも舞台全体が見られたのでまあOK。
荻田作品の好きな演出のひとつに渦を巻く群舞、がありまして、これは2階から見下ろさないとわかりませんから。
で、今回も美しい渦巻群舞を拝見して満足。
水色のドレスを着た娘役たちが海、波を表現するシーン。
さすが雪組って感じで、きちんときれいに隊列が動く。青の渦が上から見ていてとてもきれいでした。
そして水面を切るように下手奥からキムがさーっと走ってくるのに、ずきゅーーん(感動)。ここのシーンだったかセリ下がる時、指輪にキスをして下がって行く時の色っぽさに、ほーっ(垂涎)。
オペラで見るとキムの睫毛が確かにキラキラしてた☆
しなちゃんのキリンて、これか~とか、確認事項が色々ありました。
順番がおかしくなったけど、オープニングの指輪が光るシーンがとってもステキ。赤い金環食みたいなやつ。
実際の大きな指輪のセットもステキだったです。
混沌の中にも計算された秩序がある荻田作品。1回では見切れないな~と思いながらも、後はスカイステージ頼みで。
でもビデオですと全体を映しきれないから、やっぱ生で観るのが一番だよな~
ショーだけ半額で見せてほしいっす。つくづく。
「マリポーサの花」は、一言で言うと、渋いとこついた作品だな~って感じでしょうか。
主人公ネロの言う、生きていてこそ、みたいなメッセージに共感できました。
扱われがちなヒロイズムとは違い、現実を考えて、みんなが実際の意味で幸せになるような努力をしよう、という苦しい過去を経験した男にこそ提言できる未来。大人の演技ができる水さんならではの芝居だったと思います。ゆみこさんの相棒も最後は泣かせてくれて T T
某大国による傀儡政権をお話に持ってくるなんて、考えてみると、ヅカも中々捨てたもんじゃないなあ、って思いました。バウじゃなくて、大劇場で、だもんね。
正塚さんのパンフにおける「フラットな気持ちでお楽しみ頂ければ」という言葉も、ふふん、らしい。
作品自体がフラットな気持ちで書かれたものとの印象があるので、キャラクターへの感情移入も静かにすーっと。
2時間という長さに最初びびっていましたが、これはやはりクライマックス、あるいは結末に辿り着くまでにこれだけの物語りは必要であったと思います。
私は割りと、正塚作品、好きです。
ということで、観ておいて良かった!
な、雪組さん観劇でした。