もしも@CB

シティボーイズで妄想ごっこ。
CBで妄想ってあんまり文字にしないけれど、してみた。
「10月突然大豆のごとく」の終り。あのラストシーンから勝手に湧いた妄想ですが、最初のシーンだけ思いついてあとは思いつかず。全部できて話になったらアップしようかと思ったけれど、続きが中々整わず。なので載せちゃえ。第1場だけ。
笑いなし、意味なし、のお遊びです。
続きも考えたいな・・・
読んでも怒らない人、突っ込まない人、忙しいのにこんなの読まされた!って思わない人だけ、読んでね。


『10月、実は、アフリカへ』
(以下、大竹・きたろう・斉木、略)
<船上・アフリカ行きの船の甲板>
大:「乗れましたね」
き:「乗れましたねぇ」
大:「まさか、もう一隻来るとはね」
き:「まさか、もう一隻、来たとはね」
大:「よく気がつきましたね」
き:「あたしなんか、もうバスに乗り込んじゃってたから」
大:「気がつかなかったですよね」
斉:「あ、私、砂、やっぱり掬い上げてあげた方がいいかななんて、振り返って考えちゃってたから、だからまず音に気がついて」
大:「ふぉーん、て音を上げてね、来たね、またね」
き:「慌てて降りて、船を見た時、夢かと思いましたよ」
大:「夢じゃなかったね、乗ってるね」
斉:「乗れましたねぇ」
き:「乗れたねぇ」
大:「今度は変な人も乗ってないぞ」
斉:「よかったよかった」
3人、それぞれの満足そうな笑顔。
大:「でも、あの、乗り込む時の説明」
き:「あの時だけ日本語しゃべってくれたね、船員さん」
大:「この船、アフリカ行きますか?って聞いたら、アフリカ行くって。さっきの船とは違うんですか?って聞いたら、違う港に着く船だって」
き:「違う港ってどこだろうね」
斉:「違うもなにも、先に行ったのがどこに着くのかがまずわからないし」
大:「確かにアフリカに行くんですね?って念押ししたら、うん、て」
き:「どこの港に着いても、アフリカはアフリカ!」
大:「その港に着いたら折り返しまた日本に向かうんだって」
斉:「往復してるんですね、あの港とその港を」
大:「あの港とその港を?アフリカ同士で?」
斉:「いえ、そうじゃなくて、日本とあの港、日本とその港を2隻の船が」
大:「ややっこしい言い方!」
き:「え、どっちがあの、でどっちがその?」
斉:「だから、我々が乗っているのが、その、の方」
大:「あのとかそのとかじゃ、そのうち区別つかなくなるよ」
斉:「あのもそのも、結局どっちもアフリカですし」
き:「そうそう!アフリカ、アフリカ!・・・って、でもやっぱりちょっと気になるね、その港がどの港なのか」
斉:「あ、どの、も出てきちゃった」
大:「気になるねぇ。どの港なのか」
斉:(あの、その、どの、とひとり空を見ながら小声でぼそぼそ繰り返す)
大:「でも船に乗り込んで出発した途端、日本語話してくれなくなっちゃった」
斉:「何語になったんです?」
大:「さあ・・・英語じゃないことだけは確か」
き:「アフリカ語でしょ?アフリカ行きの船なんだから」
大:「アフリカ語?!そんなざっくりした言語ありますか」
き:「ざっくりでいいんだよ、アフリカなんだから」
斉:「広いですからねぇ、アフリカは」
大:「広いったって、いくつもの国に分かれているわけですから・・・」
き:「大陸目線で考えようよ」
大:「何ですか、大陸目線て」
斉:「地球上をざくざくっと6つくらいに分割して考えれば」
き:「アフリカは・・・アフリカだね!」
大:「まあ、いいか、細かく区切ったとしても、アフリカのことは実際よく知らないし」
き:「アフリカは細かくできないよ、とにかく広いから」
大:「まだ言うか」
斉:「とんでもなく広いんでしょうねぇ、アフリカ」
き:「地平線がどこまでも続くんだろうな、アフリカ」
大:「沈む夕日もでかいんだろうな、アフリカ」
斉:「夜は真っ暗なんだろうな、アフリカ」
き:「真っ暗でだーれもいないんだろうな、アフリカ」
大:「人っ子ひとりいないんでしょうね、アフリカ」
斉:「昇る朝日もでっかいですよ、アフリカ」
き:「日が昇ってもだーれもいなかったりして、アフリカ」
大:「誰もいない、何もないところだったりして、アフリカ」
3人、短く沈黙。
き:「何もないんじゃない?アフリカだもん」
大:「・・・何もないところに何をしに行くんですか」
き:「あ、そっか」
斉:「なんにもないところに行くからいいんじゃありませんか?」
き:「そうだよ、なんにもないところへ行きたかったんだよ我々は」
斉:「何もないところから何かが始まる、なんつって」
き:「そうだよ、何もないところから始めるんだよ、からっぽに戻るんだ」
大:「・・・なんにもないところから・・・からっぽに戻るって・・・どういう意味だ?」
き:「脳みその中ぱんぱんに詰まった知識や身体をがんじがらめにしている教養を脱ぐんですよ、そしてからっぽの生まれたまんまの自分に戻るんですよ、そこから始めるんじゃないですか」
大:「あんた生まれたまんまでそのまま大きくなった大人に見えるけどね」
き:「からっぽになるぞおおお」
斉:「そのからっぽ具合もハンパじゃありませんよ、アフリカですから」
き:「なにせアフリカだからね!」
大:「・・・そうだね、アフリカだものね」
そしてまたしばし沈黙。
斉:「あ!陸地だ!」
き:「あ、本当だ!」
大:き:斉:「アフリカだ!」
(第1場 終了)
・・・
・・・
ねぇ、つづき、ねぇ・・・。
(秋の妄想フェアが頭の中で開幕しつつある、かも)

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