2007/9/22(土)14:00開演 於:THEATRE1010
やっと観ることができました。
かしちゃん(貴城けい)・・・やっぱりかっこいいぃぃ!
今回は1回のみの観劇となりましたので、深い感想文は書けませんが、
感じたことやミニエピソードなど、つらつらと書いてみます。
幕が上がる前は、久しぶりに見るかしちゃんはどんなだろう~と、夢見心地でありましたが、いざ幕が上がり、市川段治郎さんなど各キャストさんがお出になって話が進行し始めると、何故か一観客の自分ごときの心中に「果たして全てのお客さんたちにかしちゃんの役どころは受け入れてもらえるのだろうか」という全くいらない心配が頭をもたげました。ここは宝塚劇場でもバウホールでもない。市川一門や吉野圭吾さんのファンもいらっしゃる。そこにほとんど男役と同じイメージで登場する。。大丈夫かしら。。
(以下、かしちゃん=貴城さんで記述します)
棺が開けられていよいよ貴城さんの登場。すると隣に座ったおばさま達が小声で「宝塚ね~」と。特に宝塚ファンでもなさそうな彼女たちの素朴なつぶやきに、またまた私ごときが「この人たちにも普通に楽しんで帰っていただければ」などと思ってしまいました。(結果、楽しんでいらっしゃったようでほっとしましたです)
舞台の中身は作・演出の岡本さとるさんがパンフレットにお書きになっているように「何でもあり」なもの。歌舞伎、宝塚歌劇、ミュージカル・・・様々なものが織り交ぜられている。
貴城さんは男でも女でもない役で、ひとりで宝塚を引きずっているように一見思えますが、たとえば細川家の侍女・楓役は市川笑野さんがそのまま女方(女形、両方の表記があるようです)で演じられていたりもします。つまり歌舞伎の世界のまま一般演劇をこちらでも演じていらっしゃる。ドラキュラという役そのものが異質・異形のものですので、どうしても貴城さんだけが浮き上がって見えてしまいますが、このお芝居のキャスティングは男だから男役、女だから女役なんていう枠にとらわれず、適材適所、演出家の思うままの配役であると思うので、これはもう既成概念を払って楽しんでしまっていいのだ、と観ている内にどんどんその世界に入り込んでいくことができました。
そして、
「これこそが、私の願っていた舞台ではなかろうか」
そんなことも思いました。
宝塚歌劇の男役さんは歌舞伎の方と同様、時間をかけて「男役」というものを芸としてしっかり身につけてこられた方々です。それを卒業したからといって、女優しか選択する道がないのはもったいない!そう思い続けていました。
舞台とはファンタジーを作る最高の場所。性別を超えた登場人物を想定するのであれば、より自由に舞台を、芸術を、作ることができるのに、と。(映像では難しいかな・・・でも可能性はあると思う)
この「愛、時をこえて」のような舞台がこれからももっとできるといいな、そう強く願います。
ストーリーは歴史に弱い私にもわかりやすく出来ておりました。
ただドラキュラと細川ガラシャのセリフのやりとりはもう何度か聞きたいところです。このふたりの係わりが芝居のタイトルに繋がるわけですから(ですよね?違ってたらすみません~)、もう1回観とけばよかった!です。噂によるとDVD発売もあるかも・・・なんで、もし発売したら即買いしてじっくり見ます。
細かいネタなど。
出雲のお国が鬼丸に「お前の名はなんだ」と問われて、「お前がつけてくれ」みたいなセリフで返す場面で、鬼丸さんたら「好きな名前っていったら・・・りえちゃん、とか」だって!うぷぷ。
幕間開けて出雲のお国一座が舞うシーンではお客さんからおひねりが大量に飛ぶ!あれってほんとのおひねり?座員が1個拾い忘れたのをお国座長がしっかり指差して拾わせる。
立ち回りのシーンで一瞬だけど、吉野さんに貴城さんがリフトされて、美しい~と自分喜ぶ。このふたりで別にまたミュージカルをやってくれないかと切に願う。
本日、大楽ですね。
無事千秋楽の幕が降りるのを祈っております!