第三舞台の「おねがい」

演劇チラシ整理の途中、あ~こんなのもあったな~と思い出し、
またしみじみ読み返してしまいました。

観劇に際しての、お客様への注意事項です。
「芝居の最中のおしゃべりはご遠慮ください」
感嘆からつい発してしまうものまで飲み込めと言っているのでは勿論ありません。
他のお客さんの邪魔になるくらいのおしゃべりはやめてくださいというお願い。
その他上演中の録音、撮影はおやめ下さいなど。
良い空間作りへの苦労があったのですよね、昔から。

おしゃべりしてる人なんていたのかしら、と当時を思い出してみる。
うーん、憶えてない。
もしいたとしても、一心不乱に舞台を見つめていた若い自分には、
そんな雑音は一切聞こえていなかったのかもしれません。
演じ手と観客とで作られる「第三の舞台」作り。
いつも陰には劇団の努力があったに違いありません。

後ろのワニの写真は、「ビー・ヒア・ナウ」のパンフです。
この芝居が、鴻上さんの書く物語にのめり込むきっかけとなりました。
http://www.thirdstage.com/dsbt/be90.html
ここに書かれたセリフ。
これこそが私の中に一筋の落雷のように落とされ刻まれたセリフです。
ここから慌てて以前の戯曲を買い漁り、読み耽りました。

鴻上さん主催の劇団「虚構の劇団」。
第一回公演に向けて、現在も劇団員募集中の模様。
http://www.thirdstage.com/kyokoh/boshu.html

芝居を「作る」。
ただの素人の演劇好きではありますが、
そのことを思うと、胸が熱くなります。

良い芝居空間を生む共同作業。
客席でも参加できる。
ひたすらピュアな気持ちで観ていればいいと思う。
そこから自然発生する心の動きが、
良い芝居空間作りの仕上げの助けとなるに違いないと、
いつも思っている次第であります。

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