虚構の劇団が新たな演出家と出会う旅に出た、ということで。
虚構の劇団 番外公演
虚構の旅団 vol.1 「夜の森」
作・演出:木野花
http://kyokou.thirdstage.com/
先週の土曜に観てまいりました。
感想文は時間がかかってもまとめたいと思っておりますが、先にまだご覧になっていない方へのメッセージ的なことを書いてみたく。
「夜の森」というタイトル、そして「星の王子様」を扱ったお芝居、ということで、ファンタジーな世界を想像していたのですが、実際幕が開いてみたら、まずそこに現れたのは動揺するほどの、とある‘現実’世界でした。
その現実が繰り広げられる時間を通り抜けた先に見えてくるものとは。
その現実の中に投げられる「星の王子様」の言葉が気づかせてくれるものとは。
今、心が壊れそうな人へ。
あ、あの人、私だ、そう思えるキャストと出会えるかもしれません。
今、その、心が壊れそうな人を、支えている方の人へ。
強ばっていた何かが溶けるかもしれません。
泣くことすら許さなかった気持ちが解れ、涙が浮かんでしまうかもしれません。
そして後回しにしていた自分のことについて、何か気づくことがあるかもしれません。
私は、今自分がいる世界をこの劇を通して俯瞰で見ることができました。
そして、いくつかのことに気づきました。
まったく係わりのない人にはぴんとこない話かもしれません。
でも、ああ、と思う人は結構いるはずだと、私は思っています。
観劇中はずっと胸が痛くて、見終わった後は観に来て本当に良かったと強く思えた ― 私にとってはそんな劇体験でした。
‘夜の森’とはどんな世界なのか。
劇場で、体験してみてほしいなと、思います。