『明智小五郎の事件簿 ― 黒蜥蜴』
『TUXEDO JAZZ』
2007/5/5(土)15:30開演
久しぶりに花組さんを観に行ってきました。
芝居の『黒蜥蜴』は原作も他の舞台もまだ見たことがないので、
どの辺が宝塚版なのか比較ができないな~と思いつつ、
まあ面白いだろうと思って観に行きました。
桜乃彩音さんの黒蜥蜴、中々迫力があってよかったです。
存在感のある娘役さんだなぁと感心しました。
原作がわからないのですが、原作の顛末、結末は絶対こうじゃないだろうなと。
パンフレットの木村信司さんのコメントを読んで、唸りました。
今回の公演では黒蜥蜴を「少女」として捉えた。行動の大胆さなどに「処女性」を感じとった。そこを見抜いた明智が少しずつ本来のその姿を現すまで彼女を追い詰めていく。
なるほど~だから最初「男性」を感じさせる程の迫力の演技だったところから、徐々に女性へ、少女へと印象が変わっていったのですね、彩音ちゃん。
春野さんの演技も彼女を「敵」の「女」として見る目線は本当に最初だけで、もう俄かに愛しい「女性」として、正体を暴いていきながらも「守る」目線に変わっていたし。
今回繰り返して表現された「処女性」と「プロポーズ」。
(黒蜥蜴と早苗に成りすました葉子が同じセリフを言いますね。
「私、まだ男を知らないのよ」と。
プロポーズは三人が違った形の思いをそれぞれの相手に伝える)
うーん、深いな。
プロポーズに憧れる女性たち。実は男性に守られ、確かな愛がほしい、とか?
ま、解釈は様々ですかな。
ショーの『TUXEDO JAZZ』、大好きな荻田浩一さんの作・演出です。
春めく季節に合った朗らかな雰囲気のショーを、という演出意図の通り、荻田さんにしては(?)明るいムードのショーでした。
(途中、街中でたくさんの人々が右往左往する場面はいかにも荻田作品でしたが。「混沌」の美学。荻田ワールドです)
私はジャズが大好きっ!です。なので全編ジャズ!オール・ザット・ジャズ!なショーに大満足です。
最初に矢代鴻さんが登場した時、わあ~シビさんだ!と思わず小さく声を上げてしまいました。ジャズを歌わせるならこの人。今回ほとんど予備知識なしで行ったので、うれしかった。春野さんとの歌での絡みもよかったです。
フィナーレ、パレードはシャンシャン無しでしたね。私はここに「粋」を感じました。最後の最後までジャズの世界の粋を通した演出だったのではないかと思います。私は結構こういうの好きです。ザ・宝塚を望むみなさんには物足りないとか、違う、などという感想があるかもしれませんね。
以上、観てきたままの感想でした。
真飛さま・・・素敵。
まっつ(未涼さん)、どんどん前に出てきている模様でうれしい~
みわっち(愛音さん)の女役見られた~
なんかいいかも、花組。