「エリザベート」(東宝2008)

2008/12/4(木)18:30開演 於:帝国劇場

東宝版のエリザの初見でした。
座席はL列のセンター。良い席でした。
朝海エリザ&武田トート。
感想を書こうかどうか迷ったけど、正直な気持ちで書いてみます。

このカップルは予想通りでした。
ビジュアルは良い。だからこそ惜しい。歌唱力があれば感動できる。

オペラで観ていると、コムちゃんの役に入り込む力強さが伝わって来る。それはそれで感動した。私はこの方の個性が好きです。存在感が好き。しかしやはり高音は訓練しても中々難しいものなのか。気品溢れる立ち居振る舞いは流石なのですけれどね。(観ながら、声出て~と念を送ってました;)
武田さんも、一所懸命さは伝わってくるのだけれど。
こればかりは観る人の好みが様々なのでキャスティングも難しいのかしらと思いました。

私はできればビジュアルよりも実力重視。でもお客さんの好みでビジュアルが大事という人もいるでしょう。実際休憩中のお客さんの会話の中にも、ビジュアルが良いから良いという意見もありました。様々なキャストの組み合わせは、興行側の試行錯誤でもあるのかもしれませんね。

ストーリーはヅカ版とそれ程変わらないので特に驚いたり(?)はしませんでした。
でもヅカには相応しくないエピソードがあることを知り、そのことでよりストーリーの流れが自分の中で繋がったので、東宝版を観て良かったと思います。
特にシシィがハイネに傾倒していて、記念碑を作る計画をし、そのことが反ユダヤ人という風潮になりつつある民衆の反感を買ったというエピソード。フランツが‘私の治める国において人種の差別はされてはならない’という意思を持ちながら、民衆の間に危うい風が吹いていることに目を向けようとしないことに疑問を感じるルドルフの苦悩。そして悲劇。特にこのルドルフが死に至るまでの件がそうか~と思わせられるものがありました。

子供のルドルフ。かわいい~そうか~実際はこうなんだよな~
青年ルドルフ。浦井さん、良い!エリザの中で一番好きな「闇が広がる」はOK!でした。
自殺の場面。トート様の死の接吻はがっつりでした。ひー;
逃げられない感が出てたわ~

その他は。
高嶋ルキーニはああいう演出なんでしょうかねぇ・・・
寿ひずるさんのゾフィーが素晴らしい!♪冷静に~冷酷に~
最後の死の場面も涙。
南海まりちゃん。かわいいなあ、やっぱり。ソロが無いのが勿体ないなあと思いました。
そしてやっぱり黒天使(←この言い方で合ってる?)たちがかっこいい!
踊りまくり。激しい。より猛スピードで死の世界に持って行かれそうですw

歌に対する拍手はお客さんの反応が正直です。
(これは流石にヅカでも同じだということを雪を観て実感した)
全編通して拍手が一番大きかったのは「ミルク」でした。
この「ミルク」の場面も好き。「闇が広がる」とこことで、自分的にはクリアポイントがあって良かったです。

時間とお金に余裕があれば、あとチケットがあれば、山口&涼風でもう一回観たいです。
ミュージカルは歌で泣きたい。
好きな演目であれば尚更。
でも気になっていたカップルを観ることができたので良しってことで。

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