「東京オリンピック生まれの男」

2011/7/10(日)14:00開演 於:サンシャイン劇場
ウッチャンの一人舞台を観ました。
震災の影響での振替公演。そのチケットが発売される時、どうせ取れないだろうと思ってトライしたら取れた!
ウンナンさんはずーっとファン。特にその活動を詳細に追いかけていたわけではなく、主にTVで見てきた人たちではありますが、同世代ということでダウンタウンと共に自分にとっては非常に共感できる大好きで思い入れのある芸人さんたちです。
生でウッチャンが観られる機会ってそうないだろうと思い、今回はよし!と思い立ってチケット取りに参戦しました。
そして何よりこの芝居のタイトルね。東京オリンピック生まれの女としては、観ないと!って、思わされましてね。


男の一生物語なんだろうな~その時代背景に一々気持ちがどんぴしゃなんだろうな~と想像して赴きましたら全くその通りで。開場してロビーに入って、会場内の洋楽BGMからしてどストライク。劇中の音楽・時事ネタ自分の中ではすべて自然に流れすぎて、物語と同時に、自分当時何していたっけ?といううっすら回想も混じっての観劇となりました。
小学校の運動会徒競走で1位になったことから、‘1等をとること’に目覚め、その想いに取り憑かれた男。なんでもいいから1等になりたい、てっぺん取りたい、そんな想いってもしかしたら古い時代の野望なのかもしれない。野望、なんて大きなものでなく、小野望、っていう程度に矮小でハタから見たらただ滑稽なものなのかもしれない。どれも合理的に利の得られそうな1等じゃないのだもの。将来使えるようなチャンピオンメダルじゃないのだもの。けん玉チャンピオンとか。ヨーヨーとか金魚すくいとか火おこしとか。
ナンバーワンよりオンリーワンなんて言われた世代には何故そこにがっつくのか理解し得ない世界なのかもしれない、高度経済成長で盛り上がる大人と同じ空気を吸って、子供もなんとなく盛り上がっていた時代だったのかも、そんなことも考えながら。いまどきは将来の夢を問われて「サラリーマン」なんて言ってしまう子供が結構いるらしいが、自分が子供の頃はそんな回答って見たことなかったような。憧れの職業をそのまま口にして、それになれるなれないなんてマジメに考えたこともなかった時代というか。少なくとも私の周りの子供たちはそんなだったんじゃないかな。今よりは夢があった時代、だったのかなと。夢の行き止まりである天井の存在を非情に知らせる大人やら事象やらとも無縁だったのかなと。
この芝居の主人公秋田泉一が大人になって、‘俺まだ何もやれてない’と度々こぼすセリフ。1等が取れないという焦燥。しかし無駄に過ごしたと思われるこの男の人生は、ありとあらゆる挑戦をしてきたことで、この男にあらゆる種類の筋肉をつけ、結果潰しのきく人間へと仕上げていったことになるという、結果より経過が大事なんじゃん?経過が経験になったからいいんじゃん?という結論を見るものに思わせることとなるのだが。とにかく頭で考えるより行動、というのも現代になるにつれ去勢されている衝動。でもとにかく行動!というフットワークが人間を強くする大事な要素。フットワークのよすぎる秋田泉一はまだ良かった時代、思考があらゆる方向から凝り固められることの少なかったのほほんとした時代の、デフォルメされた自由な子供像といってもいいかもしれないと、手前勝手な感想を持ちました。
てっぺん取ったら、そこに俺が1番という旗を立てたら、満足・・・しないっ!!まだまだやりたいことがある、登っていない山がある・・・凄い。これってやはりウッチャンの人生にも近いところがありそうな気がします。
なんにでも挑戦してきたように思える内村氏(いや今までのTV番組を走馬灯のように思い返すとね)。この一人舞台もかなりの挑戦。自分を追い込んで、追い込みすぎて「日に日に小さくなっていく」とスタッフに言われるまで(終演後挨拶時のトークより)絞り上げて、やっと芝居がはねて美味いビールを飲んで弛緩して。・・・で、また弛緩しきったところでそろそろまた自分を追い込むか、そんな人生なのかな~って、想像させられましたよ。
ナンチャンも実に色んなことに挑戦する人ですが、ウッチャンもあらゆることで筋肉つけて、この年齢でこんな素晴らしい舞台ができる人となっている、凄いな、ぼんやり好きだったけれど、凄いコンビだなって、尊敬するなって、改めて思わされた観劇となりました。
私が座ったのは1階最後列。どうやら内村夫人が近くにお座りになったようで?(ツイートで判断。たぶんね)その時知り合いの関係者らしき人が奥様に「満席でね」なんて良い席確保できない事情を説明していました。人気舞台の千秋楽。そんなところでも自分随分とラッキーだったなって認識しました。
客席にはさまぁ~ずさんも。この辺のみなさんはTVだけで見る人たちと思っていたけれど、そっか生で観るという選択肢もあるのか(激戦だろうけど)とふと思いましたよ。
またラッキーが降ってきたら、TVでしか拝見できなかった大好きな人たちを生で観たいなと、小野望が生まれましたよ。
遅ればせながら、ウッチャンお疲れ様です!
打ち上げのお酒は美味かったんだろうな~
がんばれお父さん!

コメント

  1. のーさん より:

    お暑うございます。
    今年も(ていうかネットをしてクレカ持たない限り)チケットはあきらめる私。素もあきらめる私………暑さのせいだわ………どちらかというと内村さん贔屓なのですが…南原さんのお芝居見た事ないなあ(テレビドラマとかありましたっけ)

  2. より:

    ●のーさん
    お暑うございます~
    ナンチャンは・・・劇団SHA・LA・LA以外でも
    たぶんお芝居してそうです。。
    ナンチャンの舞台も観たいですね。
    いっつも狂言会のお知らせに迷って行かない私ですが。
    とにかく芸達者なコンビだな~って感心してます。

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