自分もいつか老いる

耳鼻科にて。

受付をしたいのに私の前に80代くらいのおばあさんが受付窓口を占拠して自分が欲しい薬の説明を延々続けて終わらない。
横から見てみるとここの病院で出されたものでない塗り薬の箱(値札シール付なので明確)を持ってその中にここの病院で出された塗り薬(実際の処方薬)が入っていたからこの箱に入ったこの病院の薬を出して欲しいという主張を繰り返している。つまり市販薬の箱+処方薬でひとつの正しい1セットと思い込んでいるらしい。
受付嬢もこの箱は市販のもので、きっと間違ってこちらで出したお薬を入れてしまったのですね、箱には入っていないけど、これと同じ処方薬をお出ししますと何度も言うが、おばあさんはあくまでこの箱に入ったものが正しい処方薬と主張し続け納得しない。
確かに2つの塗り薬、市販のもの(こちらも持っていた)と処方薬の形状は同じだが、色・デザインが違うので箱とセットになる薬がどれかはぱっと見すぐにわかること。でもおばあさんは箱から出して使っていた薬が病院の薬で、その薬はこの箱に入っているものだという認識が頑固として動かないようだ。

若い者には合点がいかないが、老いて頭が堅くなるとはこういうことなのだな、ということを目の当たりにしたようで、人事ながら哀しくなり、また飛躍した考えだが自分の老後を憂いた一時となった。

自分の意思とは関係なく老いはやってくる。
老いて頭が堅くなった時、その変化に自分は自分で気付くことはできない。
別の看護婦さんがおばあさんを椅子に座らせ、根気よく根気よく説明して、おばあさんはやっと納得した模様。
仕方が無いなあ、と投げるのではなく、わからなくてもわかってあげて対処法を見つける努力をすることの必要さを痛感。
そして事を自分に向けてみて、少しでも頭が堅くならないように老いるはどう暮らしていけばいいのかをぼんやりと思案。

「老い」について考えてしまった待合でのひとこまでした。

コメント

  1. gre より:

    こんばんは~ 金曜日はありがと~でした~
    「老い」ってなんだか怖いと思うこの頃でございます
    幸さんも書いていらっしゃるとおり、老いと向き合ってどう暮らしていったら良いのだろうとふとした瞬間に頭をよぎります・・(怖) 
    自分に老いが到着する前に、その到着が確実に早くやってくる身近な親への接し方も考えないとダメなんだよなぁ~ それだけの力があるのかもオプションで考えちゃう・・・ 優しく根気良く付き合っていけると良いのダケド・・

  2. 大泉タクミ。 より:

    こういう場面、よく見かけたり居合わせたりしますよね。
    誰が悪いわけでもないのに、自分がそういう人に時間を奪われたり、また傍で見ている歯がゆさなど、ついついイライラを表に出してしまいます。
    若いときは自分が老いることなんて頭にもないし、自分と同じ感覚で人も生きていると、傲慢にも錯覚してしまい、舌打ちなどをしたりしてしまっているかもしれません。
    でも確実に人は年を重ね、長い時間を掛け老いに向かって生きて行って居るのですね。
    僕もゆとりと思いやりを持ち、時間の流れを無駄にしないように。と考えさせられました。
    相手がどうであれ、同じ目線・呼吸で会話することはとても大切なことですもんね。
    幸さんは、とても向上心のある方だと思いますよ。
    こんな場面でも、冷静に自分を見つめ返すゆとりと柔軟性があるのですから。
    僕ならきっと極端にイライラし、単純に顔に出てると思います・・・。
    僕自身も考えるきっかけを作ってくださり、感謝です^^

  3. より:

    ●greさん
    金曜日の楽しいレポはお任せしちゃって、
    自分ちでちょいと真剣なこと書いちゃってすんまそん^^;
    でも、ちょっと繋がりもあるかもね。
    自分や家族を大事にするための日常の作り方っていうのかな、
    その為に手に入れたい「普通な環境」ね。
    会社や色んなことに潰されず、世間を泳いでいくには
    どうしたらいいのか…
    親との関係、これがまず私に「老い」について考えさせてくれたことでもあります。
    一緒に考えていこうね~
    greさんと私の楽しくもあり、語った夜でもある金曜のレポ
    「いろいろあるじゃん」
    http://blog.goo.ne.jp/green-pi/e/852d79f4c492bc38e783d5d920b761e6
    ●大泉タクミ。さん
    向上心だなんて、そんなそんな(照れ)
    タクミ。さんはご両親もお若いからまだ実感ないかもしれませんが、
    親に「老い」を感じると同時に自分のことも不安になるのですよ。
    自分も結構気が短い方なので、
    もし親がこうだったらやさしく接することができるかしらと
    それはそれで自信がないです。
    頭が堅くならない為の身近なモノといえば、
    笑いとか感動とか。
    父は積極的に出かける人ですが、
    そうではない母には積極的に私が宝塚やラーメンズを見せています^^
    シティボーイズも昔からファン。
    感動・感激、大事にしたいです。

  4. gre より:

    みゃみゅみょ~ っと変な書き出し・・・(^^;
    恥ずかしながら・・ 
    リンク張っていただいて┏oペコリ
    またお時間がありましたら、かもんぐすーん(笑)な夜を
    お時間下さいませ・・

  5. より:

    ●greさん
    勝手にリンク貼ってすんまそーん┏oペコリ
    (ほんとに顔文字豊富だにゃ)
    語りましょう!とことん!
    カーミングスーン、です。

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