「A CHORUS LINE」

2009/8/16(日)13:00開演 於:オーチャードホール

ブロードウェイキャストによる「コーラスライン」を観てきました。

感動です。観ている間、心がずっと震えていました。
これが本物だよな、いや、これが本当だよな、なんてことも思いながら。

ハードなオーディションを勝ち抜いてきたキャストたち。
全員が素晴らしく、輝いていました。
‘初めて「コーラスライン」に出会った’そんな感覚までありました。
(申し訳ないが某劇団のはしばらく観ないと思います)

遠い世界のことと思っていたブロードウェイの舞台を実際に観ることができるなんて。
映画「ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢」を熱い気持ちで観た後に、実際に目の前に現れた舞台は、なんだか半分夢の世界を覗くようでした。

舞台を観て思ったことは、映画版「コーラスライン」はよりドラマチックな装飾が施されたものであるということ。

オリジナルの舞台版はコーラスの仕事を是が非でも欲しいダンサーたちの思いがもっとシンプルに表現され、またすべてのキャストの心情が平等に語られていると感じました。
ザックとキャシーの二人の関係も突出したものではなく、その他のダンサーたちが持つ人生のエピソードと同等のもの。演出家の人生もダンサーの人生もすべてのエピソードが同じ渦の中で語られ、進んでいくオーディション。
(勿論キャシーのソロナンバーは特別で、やはりプリンシパルなのですが)

思春期の思い出やバレエへの憧れ(♪AT THE BALLETはやはり泣いてしまいました)を語る場面は複数のキャストの語りが交差する。自ら語り出す場合のタイミングについてもただ順番にということではなく、その交差の中でふっと前に出てきて語り、また別の人が「私はね」とふっと語り始める。みんなが徐々に高揚していく。そしてナンバーが終わりに近づくと、全員が実にすーっと美しい動きでラインの上に戻っていき、曲が終わると同時にまた元のようにきちんと並んでいる。
なんて美しいんだろう・・・この演出。

舞台に懸ける人々の内面が渦を巻き、膨れ上がり、また現実のオーディションモードに戻っていく様を、視覚でも聴覚でも堪能できた。

上手く言葉にできないのだけれど、やはり舞台で上演されるべきものなのだなと思いました。
たとえラインの後ろにしか立てない者であるとしても‘最高のものだけを上演する舞台’に懸ける真摯な想い。悲痛、だけれどもベストを尽くせるという至高を目指す喜びに溢れる想い。そんな、生の舞台からダイレクトに胸に刺さってくるたくさんのメッセージがあったから。
舞台のことはやはり舞台で語られるべき、なのかな、と思いました。

あー、本当に上手く感想が書けないのが歯がゆい。
もう1回観たいなあ。(チケット代が・・・ T T )
観ている最中に、「神様、次に生まれて来る時はニューヨーク(←良いのか?正解なのか?わからんけど!)に生まれたいです!そこそこ舞台が観られる程度の中流の家庭で良いから!」なんてことまで考えてしまいましたw
でも今現在首都に暮らしていることも充分感謝なのだなとも実感しました。

♪WHAT I DID FOR LOVE
今日にキスして明日に向かうの
やるべきことは全てやったから
この名曲には今の私の心情が重なり、別の意味で泣いてしまいました。
やるべきことを全てやり尽し、次へと向かって行くすべてのダンサーたちの残した輝きが、ブロードウェイにはたくさん積もっているのでしょうね。

まとまらない文章ですみませんでした ;

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