2009/3/5(木)19:00開演 於:シアターコクーン
荻田浩一さん構成・演出の舞台「渋谷アリス」を観ました。
事前情報ほとんど無しで観劇。実に色々な人が出演している見ごたえのある舞台でした。
http://www.asahi.com/showbiz/stage/spotlight/TKY200902200137.html
ザ・荻田ワールド。
宝塚ではスターさんや華やかな舞台衣装・装置に隠れて見え辛かった世界が見えたように思えます。
今までの荻田さんの世界の典型がそこここに見え、方程式を観たようにも思え、満足の帰り道となりました。
渋谷という混沌とした町。劇場の中にいながら観客も渋谷の町の渦の中にいるかのような感覚だった約2時間。
荻田ワールドの‘混沌’。
今まで意識していませんでしたが、それは‘仕組まれた混沌’、つまりは傀儡のような世界であったかと。
ヅカ作品における矢代鴻の役割が今回は姿月あさと。ディーバでありながら怪しい世界に迷い込ませる案内人の役割を持つ。
そしてもうひとり中村扇雀も人々を惑いの迷路に追い込んでいく役どころ。
「マラケシュ・紅の墓標」の蛇の化身(鈴懸三由岐)が新上裕也。何かの象徴的な存在。(衣装の赤にマラケシュを思い出させるものがありまして)
警官であるのに制服の下に隠し持つものが異質である平澤智も荻田作品では必要な役回りに思える。(パンフの荻田さんの言葉を借りれば「普通に見える人間ほど危ないもの」)
中心にいる川原亜矢子はファム・ファタール。ヅカの娘役よりたくさんの要素を表現できていて(7役だそうだ。一度観たくらいでは把握できない;)、ただの‘姫’ではない存在に心惹かれる。
そして翻弄されているのか、楽しんでいるのか、翻弄されたふりをしているのか、若い出演者たちの個性もすべて際立ち、主張しておりました。
仕組まれた混沌、でも実は世界は入れ子になっていて、渦への案内人もまた幻想の存在。気がつけばそこは日常の渋谷に戻っている。自分は一体どこをどう歩いてきたのであろう。
宝塚ではできない荻田ワールドに迷い込むことができて幸せでした。こういうショーは興行的に難しいとは思いますが、是非また斬新な組み合わせで不思議の国を見せてほしいと思います。
川原さんの衣装がステキでした~
ずんちゃんを初めて生で観て聴くことができてよかった~
扇雀さんてタップやってるんだ~って思ったら初めての挑戦だそうで。
新上さんのダンス。何かを訴えている。知りたい。意味が知りたい。ついでに「ZOO」の解説も聞きたい!(更についでに鈴懸三由岐さんのダンスが観たい!)
文字が背面に出る演出も良かったな~
あ、と思う言葉があったんだけど、記憶がついていかない。映像でもう一度観て、確認したいなあ。
‘やたらに人からものをもらってはいけない’というような下りが記憶に残っています。映像でリプレイ、プリーズ。
先にVanilla Grotesqueについて書きましたが。
嗜好の垣根を超えて色々観た方が、頭の中のいつもと違う部分を刺激されて良いかもしれないと今回強く思いました。
生演奏担当の MODEA CALM des Vision さんにぞっこんです!会場で買ったCD「GARCON led to the Forest」をリプレイしております。
ジャケットもステキ…
GARCON led to the Forest MODEA CALM des Vision |
MODEA CALM des Vision 試聴
→ https://amzn.to/3wXi4z1
舞台って役者・ダンサー・音楽家・・・様々な才能が一度に観られる場所なんだなあとため息。
ミュージカルとも違う‘ショー’という形。この形をもっと観たい!!
収穫大有りでした。
コメント
おじゃましまーす
MOEDAさんのCD売ってたんですね!
気づかなかったです(×_×)
言われてみれば、
確かに宝塚なら
ずんこさんの位置=シビさんですね!
川原さんは、7回の着替えではなく
7役だったんですね・・・
幸さんの感想を読んで、
わたし新上さんに触れていなかったことに気づきました
あんなに感動したソロだったのに!!
●まいさん
ようこそ、いらっしゃいませ ^ ^
MOEDAさんのCD、4種類も売っていたのですよ!
全部欲しかったのですがさすがに・・・;
劇中で使われた曲はそれぞれに入っているとのことでしたが
1枚選んで買いました。
牧宗孝さんのCDも売ってましたよ。
こちらはあとから買えばよかった~って思ったものです。
超ワタクシ的見解ですが、シビさん、わかって頂けてうれしいです~
新上さんのソロ、感動的でしたよね!
意味ありげな振り付けに「なにを表現してるんだろう?」って
じっと見つめてしまいましたよ。
私のブログはミュージカルばかりでなくあらゆる方面ごちゃまぜですが;
またよろしければ遊びに来てくださいね(^-^)